国金と信用保証付き融資(制度融資)はどちらが借り易いでしょうか
この質問はよく頂戴しますが、結論的に大差はないと思われます。むしろ、国金で借入している会社が、さらに追加の借入れが必要になった時に信用保証付き融資を申込むというように、両者は必要に応じて使い分けられます。
ただし、信用保証付き融資を受けるためには、信用保証協会に保証料を支払わなければなりません。銀行に支払う利息の利率は国民生活金融公庫の支払利率と大差ありませんが、信用保証料の分だけ負担が多くなりますので、できるだけ国民生活金融公庫からの借入れを優先されることをお勧めします。
国金と保証協会保証付融資の同時申請は可能でしょうか?
可能です。
現に私の顧問先の中には、今年の4月、国金と保証協会保証付融資を同時に申し込んで、それぞれ7百万円、15百万円融資を受けたところがあります。
これは、現在のところ双方の金融機関に情報交換がないからであると思われますが、間違っても同時申請していることを金融機関に公言してはいけません。
融資申込みのタイミングについて
融資申込みのタイミングとして、ベストな時期は開業前です。開業前には国金や保証協会保証付融資にも多くの融資制度があります。さらに開業前であれば、営業実績などありませんから、融資の審査は事業計画書の妥当性ということになります。
次に、融資が受け易くなるのは、創業後2年経過後です。金融機関に融資の申込みをする場合通常2期分の決算書が必要だからです。
一番困るのが、開業後から2年以内の時期です。この間の融資申込みに対して金融機関は慎重です。連帯保証人もいるし、担保も出せるという方なら資金調達できる可能性は高いでしょうが、そうでない場合は難しいと心得るべきでしょう。
融資申込みの際、立派な事業計画書は必要でしょうか?
自分で事業計画書を作られる場合はともかく、立派な事業計画書を専門家に作成してもらう必要などまったくありません。他人が作った分厚い事業計画書の内容について銀行の担当者から質問されても自分では答えられないでしょう。2〜3ページでもいいですから、簡潔で分かりやすい事業計画書の方がよほど銀行の担当者は安心します。
特に国金などは、事業計画書の様式も決っていますので、それに記入すれば十分です。
銀行の選択基準
会社設立後、売上は会社の銀行口座に入金されます。また、仕入代金は会社の銀行口座から支払うことになります。そのため、必ず会社の銀行口座を開設しなければなりません。
1.銀行の業態と特長
@都市銀行
三井住友銀行や三菱東京UFJ銀行など、東京や大阪などの大都市に本店を置き、全国規模で営業展開をしている銀行。
A地元金融機関
地方銀行や信用金庫・信用組合など、地元に本店を置き、取引先も地元の中小企業や個人を中心とした金融機関。
Bネット専業銀行
店舗を持たず、お金の決済や振込などを中心としたサービスをインターネット上で提供する銀行。振込手数料が無料又は安いことが特長です。
2.どの銀行と付き合うのがよいか。
新規開業時時に、会社の銀行口座を開設する場合は、開業後に予測される資金取引に応じて銀行を選ぶ必要があります。
@借りるなら?
創業時の借入れは、「国民生活金融公庫」を中心に検討することになります。民間金融機関は取引実績があることが前提となります。そのため、民間金融機関からプロパー融資を受けることができるのは、通常早くとも設立後2年以上経過したときからとなります。その際、地元の金融機関の方が都市銀行よりも中小企業融資に積極的ですので、地元の金融機関からの融資を中心に検討します。
A預金するなら?
将来の融資を見据えて、地元の金融機関に預金し取引実績を作ります。
ただし、得意先が全国各地にある場合などには、得意先の利便性を考えて都市銀行にも預金口座を開設するのがベターです。その際も、都市銀行はあくまでも代金回収のためだけの預金口座とし、余剰資金は速やかに地元の金融機関に資金移動するのが望ましいでしょう。
また、インターネット通販を行う場合には、ネット専業銀行に口座を開き、代金回収のための専用口座とすれば便利です。
B決済、振込などは?
手数料と言えども銀行にとって大切な収益源ですので、将来の融資取引を考えればできるだけ地元の金融機関を利用する方が得策です。ただし、ネット専業銀行は手数料が安いという大きなメリットがあります。
現実的には、給与振込や地元の業者は地元の金融機関で、その他はネット専業銀行でというように、両者を併用すればいいと思います。