簡易課税制度という消費税の計算方法

 一般的に消費税は、課税売上高が1,000万円を超えた2期後から課税事業者となり、その事業年度から消費税を納める義務が生じます。

 この消費税の計算は、「本則課税」という計算方法が原則なのですが、2期前の課税売上が5,000万円以下の事業者は、「簡易課税」という計算方法も認められております。何も届出をしなければ自動的に「本則課税」となりますので、「簡易課税」を選択したい場合は、必ずその事業年度が始まるまでに「簡易課税制度選択届出書」を提出しておかなければなりません。

では、この2つの計算方法を簡単に説明しますと、まず「本則課税」は単純に預かった消費税から支払った消費税を差し引いて納税額を計算します。
 
 これによれば、税込756円(内消費税56円)で仕入れた商品を、経費216円(内消費税16円)をかけて税込1,080円(内消費税80円)で販売したとしますと、預かった消費税80円と支払った消費税72円の差額8円を納付するということになります。

 一方で、「簡易課税」は預かった消費税を基に納付する消費税を計算します。この「簡易課税」では支払った消費税は考慮に入れずに、預かった消費税に対して、業種に応じた一定の割合を乗じることにより、預かった消費税から差し引く消費税を計算します。そして、その業種に応じた割合とは、下記のようにそれぞれの事業での利益率を反映した合理的な割合が設定されています。

①第1種事業(卸売業) 90%
②第2種事業(小売業) 80%
③第3種事業(建設業、製造業等) 70% 
④第4種事業(飲食業等) 60%
⑤第5種事業(飲食店以外のサービス業等) 50%
⑥第6種事業(不動産業) 40%

 例えば、卸売業で税込1,080円(内消費税80円)の商品を販売した場合、消費税80円に90%を乗じた72円が控除できる消費税となり、80円-72円=8円が納付すべき税額となります。
 
 上記の例では、簡単な計算をしておりますので、「本則課税」、「簡易課税」ともに同じ税額となっておりますが、実際は必ずと言って良いほど差が生じます。

 もし「簡易課税」での計算を検討する場合は、まずは下記の4つの点を確認しておくのが良いでしょう。

 ①簡易課税制度で計算したい事業年度の2期前の事業年度の課税売上高が5,000万円以下であること。
 ②簡易課税制度で計算したい事業年度が始まるまでに「簡易課税制度選択届出書」を提出していること。
 ③簡易課税制度を適用する場合は、2年間は必ず継続して簡易課税制度により計算すること。
 ④簡易課税制度での計算のやめたい場合は、やめたい事業年度が始まるまでに「簡易課税制度選択不適応届出書」を提出すること。

2015/10/17 — カテゴリー: 神戸会社設立応援団ブログ

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