資本金と税制上のデメリット

 現在の会社法においては、資本金は1円以上ならいくらでも会社を作ることが可能です。とは、申しましても実際には最初の売上げの入金があるまでの2、3ヶ月分の運転資金として、数十万円~300万円の間ぐらいで決定する会社が多いです。
 もちろん、こだわりがあって1万円に満たない金額を資本金とされる場合もありますが、銀行口座の開設がますます厳しくなってきている現在においては、あまり推奨されるものではありません。

 会社の資本金は会社の体力を表す数字の一つです。特に、会社の内情を深く知らない外部の者にとっては、資本金というのは信頼性を測る上での一つの判断材料となります。ですので、資本金が大きいに越したことはないのですが、その一方で資本金を大きくすることによるデメリットも存在します。

 まずは、新設法人の消費税に関してのデメリットです。新設法人につきましては、基準期間という2期前に該当する課税期間がありませんので、原則として2年間は消費税を納める義務は免除されます。これにより、年間で数万円から多い場合は100万円以上の消費税が免除されることになります。
 ところが、この最初の2年間のそれぞれの期首日時点で資本金が1,000万円以上ありますと、その事業年度は消費税の納税義務が発生し、課税事業者になってしまいます。ですので、この消費税の免税のメリットを活かすのであれば、少なくとも2期目の期首日までは資本金を1,000万円未満にしておくべきでしょう。その後は、増資をして資本金1,000万円以上になろうとも、2期終了まで消費税は免税事業者のままです。

 また、もう一つのデメリットとして、法人住民税の均等割りが上がってしまうということがあります。地域により税額は異なりますが、神戸市にある法人(従業者50人以下)の場合、資本金が1,000万円以下では年間7万円であった税金が、資本金が1,000万円超になると年間17万円にまで上がります。

 そして、さらに資本金が1億円を超えると、法人税法上では中小企業という扱いでなくなり、様々な税制の優遇がなくなってしまいます。実際、規模が大きい会社でもその優遇を受けるために減資をして資本金を1億円以下にしたというケースもあります。
 
 さすがに、資本金1億円というのは、ある程度の規模になってから考える問題ではありますので、新設法人に関しましては、ひとまず1,000万円を基準に資本金を考えるのが良いでしょう。 

2015/10/24 — カテゴリー: 神戸会社設立応援団ブログ

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